経済関連の本を読んでみようと思っていた時に、P.F.ドラッカーの「ネクスト・ソサエティ」について書いてあるウェブページがあった。ドラッカーは随分有名で人気があるようなのだが、まだ1冊も読んだことがなかった。ちょっと調べてみると、ドラッカーはアメリカ人であることが分かったので、今回は原著で「ネクスト・ソサエティ」を読んでみることにした。
原題は、”Managing in the next society”。2002年に出版されているのだが、中身は1999年あたりから2001年頃に書けての記事がベースになっていて、それを再編集・再構成して完成したものである。
読むのに少々時間が掛かってしまい内容をしっかり覚えている訳ではないのだが、それほどインパクトのある本ではないように思えた。これは中身が今から数年前に書かれたものだからかもしれない。
英語は比較的易しく、読むのはあまり難しくない。300ページそこそこの量だが、章が細かく別れているので1つずつ読んでいけば読み終えることができる。
著者のほかの本を読んだことがないので、一般化して言うことはできないが、それぞれの章は過去に雑誌に発表されたものがベースとなっている。そしてそれは、インタビューアーに対してドラッカー氏が答える問答形式になっている。それがどうも気になった。というのも、物事の理論を積み立てて話を説明するというより、ある現象に対してどう考えるかといったコメントが連続しているように思え、やや話の深みに欠ける気がするからである。
著者は日本でも人気があるようだが、それは日本について言及していることが多いからだろう。一般のアメリカ人の視点を想像すると、かなり頻繁に日本を例に持ち出している。ヨーロッパよりも外国として日本を例にあげていることが特に後半多いところに、日本人としては面白さを感じるだろう。ただ、言っている事は間違っていないと思うが、日本に対する記述で特に驚いたものはなかった。
軽い読み物としてはいいかもしれないが、新しいうちに読まなければあまり面白くないかもしれない。ということは、名著というわけではなさそうだ。
(2004/03/24)
