風の又三郎
どっどど どどうど どどうど どどう、 青いくるみも吹き飛ばせ すっぱいかりんもふきとばせ どっどど どどうど どどうど どどう
この不思議なフレーズで始まる「風の又三郎」は、転校生がやってきた9月1日からの12日間の出来事である。転校生は風の妖精なんだろうかと思わせる内容だ。
舞台は岩手県、宮沢賢治の暮らした土地であり、この物語の風景はそこでの彼の体験から生まれたものなのだろう。舞台は現実の土地でありながら、話は幻想的なものである。
風のように突然何の前触れもなくやって来て、そしてまた静かに去ってゆく。それが風なのだろう。
久々に読み返してみての感想はそんな感じだ。
集英社文庫「銀河鉄道の夜」に収録されている。
2003/7
読書感想文に戻る
