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鏡の中の鏡
児童書で良く知られるドイツの作家の短編集を読んでみた。

短編集だからあっさり読めるだろうという思いに反して、かなり手こずり、間に何冊も浮気しながらようやく読み終えることができた。読みにくさの原因は、物語のわけのわからなさだ。

「鏡の中の鏡」というタイトル通り、物語の舞台は普通の世界ではなく、何か空間や時間がねじれたような不思議な空間で起こる。夢なのか現実なのか?そこから醒めるとさらに夢、つまり夢の中の夢なのか、読んでいても混乱するばかり。そして、それぞれの短編は落ちがついたのかつかないのかわからないまま突然終わってしまう。

それぞれの作品の舞台は細かい情景描写で行われるが、それらからうけるイメージは真っ暗な空間に浮かぶ白い街角、遠くには何も無いようなところ。登場人物は少なく、そこで交わされる会話も淡々としている。

理解しようの無い世界での出来事が綴られているものの、それを通じてはっきりと何かを伝えようという意図はきっとないのだろう。それを読んで何か考えされられるというよりは、変な場所にちょっと頭を突っ込んで、しばらくして戻ってきたような感覚を持つだけだ。

やはりエンデといえば「はてしない物語」「モモ」から行くべきだし、この作品にあえてチャレンジする必要はよっぽどエンデを気に入ってなければ必要ないかと思う。

(2007/05/07)

鏡の中の鏡 ミヒャエル・エンデ

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