酒みずく・語る事なし
山本周五郎のエッセイ、対談、日記などから構成される単行本。
非常に人間臭く感じたのだが、一体どういう人なのかうまく掴めなかった。 最初の方のエッセイはきっと作家としての地位を確立してから書かれたれたものだったのだろう、とても落ち着いた人物に見える。直木賞を辞退したりもしているが、それも自分の信念がはっきりしているから出来たことなのだろう。
そう思って読み進めていくと、「青かべ日記」でまったく違う人物像に遭遇する。青かべ日記では、一文無しになってしまう周五郎がいる。貧乏な生活のなかで、文章を書きつづけていくのだが、どうもそこにはエッセイに現れる人間とは違うものが見えて来て、どうも一致しない。
そして、対談に入るとこれもまた違った人物像に映る。一体どんな人なのだろう?代表作である「さぶ」はやはり読書感想文の題目として読んだことがあるのだが、まったくをもって覚えていない。改めて読み直してみなければいけないな。
2002年5月5日
