| トップ | 読書感想文 | ニュース | Ukki |
瘋癲老人日記
スゴイ字で、思わず「ふうらい」かと思ってしまったが、「ふうてん ろうじん にっき」である。

今度は鍵の主人公よりさらに上の70代の老人とその孫娘の話。70代の男も欲望はなくならず、さまざまな欲望を満たそうと生きる。生と死とを欲望とをテーマにしているといっていいと思うが、その欲望はちょっとどうだかなと思ってしまうようなもの。死んで墓に入ってからも、女に踏みつけられたいという欲望は私には分からない。

主人公の、あるいは、谷崎潤一郎の女性の足への執着も見逃せない。病に倒れた老人、しかし、彼はまだ生きる気力を失ったわけではない。生きたいという執着があるわけでもないし、いつ死んでもいい、死は怖くないという主人公は、実はかなりしぶとく生きているのが、鍵の主人公と対照的で面白い。

(2006/09/04)

Top
Index
Search on Ukki

login