流星ワゴン
不慮の交通事故でなくなった親子が成仏できずにワゴンで生死の境にいる人たちと出会うという物語。職を失い、家族が崩壊し、生きる気力をなくしてしまった主人公に、生きて来たことへの後悔をなくさせてくれる親子。
面白いのは過去を追体験できるのに、過去は変えられないこと。それでも後悔の気持ちは解消される。映画のようなあからさまなハッピーエンドではなく、困難の中に希望の光が見えるような展開だ。
いくつもの親子関係の描写が丁寧に行われている。主人公と主人公の父の関係や、亡くなった親子の関係など、それらがうまく絡まっている。
当てずっぽうに読んでみた割には良い作品であった。またこの作者の著作を読んでみようと思う。
(2007/07/09)
「流星ワゴン」 重松清