森のなかの海
久しぶりに宮本輝の作品を読んだ。物語の序盤は阪神大震災に被災した家族の話で始まるが、それは物語の導入で奥飛騨の山荘を譲り受けた主人公が震災で身寄りをなくした女の子10人とともに暮らし、そしてその山荘の持ち主の過去を紐解いて行く2つの流れからなる。
面白かったのかと言われるとどうも今ひとつ。物語は流れに流れ、どんどん色々なものが登場してくるのだが、なぜそれが登場して来たのかという必然性が少ないことが多い。離婚に至った夫は序盤以外には関係ないし、主人公の子2人もほとんど活躍の場が無い。10人の子にしても深く取り上げられるのは数人でしかない。
というわけで構成的に唸らせるようなものがなく、それほど面白かったという印象は持てなかった。いつも通り面白くなかった時は短めにということでこれでおしまい。 (2007/09/11)
