商いの心くばり
(Akinai-no-Kokorokubari) 伊藤雅俊
イトーヨーカドーの社長の伊藤雅俊氏が出版社に頼まれ書いたもの。社内紙などに書いたものを集め、加筆修正したような感じで、短いメッセージがたくさん収められている。
社員に向けてのメッセージのスタイルのせいか、やさしい語り口で諭すように理念を繰り返し繰り返し語っている。言われていることは真っ当なのだが、それを実践することが大事だということか。
これが出版された1987年から、すでに20年以上経っているが、イトーヨーカドーそしてセブンイレブンのグループは今でも健在だ。
1つ時の流れを感じさせるのは、アメリカの小売業を視察し、さまざまなことを学んでいる事。アメリカの小売りはオンラインショッピングの波に押され、より一層苦しくなっていて、次々に大手の小売りチェーンが破綻していっている。一方で、日本の小売りもデパートを始めとして、苦しいものもあるけれど、コンビニのように日本がアメリカを追い越して進化を遂げたものもある。ここで優良企業として述べられていたKマートは、負け組チェーンの代名詞で数年前に会社更生法を適用された。
良い本なのだろうけれど、消費者の立場で読んでしまうと、言われてみれば当たり前のことが書かれているので、感銘を受けるには至らなかった。一方で小売りの立場人にとっては初心に戻るいいきっかけとなるのではないだろうか。
(2008/12/28)
