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八十日間世界一周
SFの古典、ジュールベルヌの八十日間世界一周は、いつものごとく、タイトルはよく耳にするものの読んだことも中身も知らない本だったので、読んでみることにした。

イギリス人の主人公のフォッグ氏はサロンでの賭けで、80日間で世界を一周してロンドンに戻ってくることを宣言する。そして従者を連れてその夜で列車へと駆け込む。インド、香港、横浜、アメリカを巡り、ロンドンへ戻る80日の旅、果たしてフォッグ氏は80日で戻ってこれるのか!?といったところが主題。

SFとは言えど、書かれて100年以上経っている今、それほどはちゃめちゃな展開でもなく、むしろフィクションではあるけれど、設定は極めて現実的。いわば冒険小説といった感じだ。

登場人物の性格付けも単純で、特にフォッグ氏の物にまったく動じない性格はあまりに極端すぎて、人間味がない。

インドでの出来事の下りは、「ケインとアベル」のウワデグの幼少時代のストーリーと同じような印象を受けたが、私は「ケインとアベル」に軍配を上げる。

アメリカ東海岸からイギリス、そして80日目に向かっての最後のラッシュはこの本の中の一番の読みどころ。そしてオチもちゃんとついていて、読み終わった感触はなかなか良かった。しかし、名作というには後一歩だと思った。

(2006/10/16)

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