シェイクスピア四大悲劇のひとつ「マクベス」。これが書かれたのはおよそ1600年頃、つまり関が原の戦いの頃のイギリスである。
マクベスは魔女の言葉、そして妻の後押しで王殺しを実行する。しかし、その直後から、自分が追い落とされることに対する恐怖に苛まれ、最後には先王の親族によって復讐を遂げられてしまう。
題材は
ハムレットに似ているのだが、立場としては反対。そして、マクベスが運命に押し流され、逆らえないまま破滅へと向かっていく様子が、劇的にそして力強く描かれている。マクベスは苦悩する。最初は王殺しは運命だったのだと思おう、行為を肯定しようと思い込むのだが、最後は逆に破滅する運命から逃れたくなる。最期の時マクベスは、運命の呪縛から抜け出す決意をし、自らの道を切り開こうとするものの、時すでに遅し、最期の決闘で敗れ果てる。
マクベスは長さも短く、難解さも他の作品に比べれば低い。シェイクスピアのドラマチックさ、力強さを感じられる作品として面白いと思う。
(2006/05/12)