ヘッジファンド - 世紀末の妖怪
浜田和幸
どうも新書は内容を期待して読んではいけないようだ。タイトルはなかなか興味をそそるものが多いけれど、読んでよかったと思えるものはまずない。
この「ヘッジファンド - 世紀末の妖怪」は文春新書から平成11年(1999)に出版されたもの。アジア通貨危機を手近な例として取り上げ、その後、ジョージ・ソロス氏、LTCM破綻に触れて行く。ヘッジファンドが少人数の顧客を相手にすることで情報公開を免れている性格上、実体が今一つ明らかではないのだということが分かったが、筆者がどれほど内情を知っているのか疑わしい。ジョージ・ソロス氏についての章もうわさ話の寄せ集めのような感じだ。
結局のところ、ヘッジファンドが何なのかはやはりわからないままだし、この本を通じて知り得ることも、「〜らしいよ」的な話でしかなく、あまり役には立たないだろう。
一方、2008年の金融危機を迎え、ここで書かれている1999年当時の懸念は見事に現実のものとなっている。そこから約10年はヘッジファンドが大暴れをしてきたのだろう。そして、そのヘッジファンドを含め2008年は皆がダメージを食らったというのが現実の厳しさだ。
(2009/02/06)